ここからの連載では、自らの経験に即しながら、“実践的英語学習(前回までの連載で紹介)”を具体的な学習法に落とし込んで説明します。
インプット型学習/アウトプット型学習
“実践的英語学習”は次の2つの要素に分けられます。
①インプット型学習(リーディング&リスニング)
②アウトプット型学習(ライティング&スピーキング)
読んだり聞いたりした(=インプットした)英語を、書いて話す(=アウトプットする)
このサイクルによって、学んだ表現を自分のものにしていくことができるのです。
英語の勉強=単語帳と文法だと思っていませんか? →違います!
英語学習というと、単語暗記や、構文習得、文法理解などが思い浮かぶでしょう。こうした学習は、いわばインプット型学習とアウトプット学習を支える「土台」です。
土台を固める地道な作業はたしかに重要です。しかし、ここで強調したいのは、単語や文法の勉強は実践的な英語学習とは呼べないということです。
分かりやすい例を使って説明します。私は中学の時テニスをしていましたが、実際にボールを使った練習を行う前に、足腰を鍛える準備運動を欠かさずしていました。
この例を今回の英語学習の例に当てはめてみましょう。“実践的英語学習”がボールを使った実践練習だとすれば、単語暗記や文法理解などは基礎体力をつけるための準備運動でしかありません。
基礎体力の強化なしに、練習に臨むことはできません。しかし、準備運動のみをしていてもテニスの実践の試合でボールをコントロールすることはできません。
私の経験上、多くの人が単語帳や文法問題の練習に英語学習の大半を割いているように感じます。しかし、実践を意識した学習に十分な時間を割かなければ自由に英語を使えるようにはなりません。
基礎体力作りと実践練習をどのようなバランスで行うか
学校や塾は基本的に基礎体力作りをするための場所だと考えてください。実践的な英語学習はそれ以外の時間で行うものです。
実践的英語学習においては主体性が重要です。学校や塾の勉強だけでは流暢に話せるようにはならないでしょう。学校や塾でつけた基礎体力をしっかり消費するための学習法を次回から紹介します。