【英語学習のポイント】 第12回:「こと」の話 ①期待されること

冬休みが終わり、「英語学習のポイント」ブログも再開しました。
今年もどうぞよろしくお願いします!

さて、新年初めのテーマは、「こと」の話です。
日本語では、「~なこと」、「~すること」、「~されること」など、「こと」を使うことがたくさんあります(今も1つ使ってしまいましたね)。
そのため、日本語母語話者は、英語で文章を作る時も ‘~ thing’ を多用する傾向にあり、英語ネイティブからは「不自然だ」と思われてしまうようです。

では、「~こと」が使われる例文を見てみましょう。
The expected thing is that Japan will quickly develop more efficient alternative energy sources.(期待されていること[期待されているの]は、日本がより効果的な代替エネルギー源を早急に開発することだ。)

例文①に対して、間違いだと言う日本人はあまりいないと思います。
「期待されていることは~」という言い回しは、日本語でよく耳にしますし、特におかしいところは無いような気がしますね。
しかし、英語ネイティブはこの文を次のように添削しました。

It is expected that Japan will quickly develop more efficient alternative energy sources.

「○○ことは、~だ」という日本語表現に対応する英語の文章は、例文②のように仮主語構文を使って作ることが普通なのだそうです。
「こと」だからといって、機械的に何でも ‘thing’ を使って訳してはいけない、ということですね。

ちなみに、今回出てきた ‘expect’ の意味は「期待する」でしたが、それ以外の意味もあること、覚えているでしょうか?
忘れてしまった!という方は、ぜひ「第5回:語の使い分け② ‘expect’ は期待する?」をもう一度お読みください。