台湾留学体験記 戸苅

高校時代/大学時代は何年生にどちらに留学した(留学している)のか?

大学3年生の秋から大学4年生の夏までの1年間、台湾の国立台湾大学に留学していました。留学の形態は交換留学で、台湾大学の正規の学生としてそこでの授業が本科生と同じ条件で全て受講することができました(医学部除く)。受け入れ先の台湾大学は留学生が多いため、あらゆる対応(留学生からの問い合わせ等)に慣れているという印象を受けました。

 

留学前にどのように語学(英語、中国語など)学習をして準備しましたか?留学時は、関連する語学力検定は何級(何点)でしたか?

中国語の授業は週に3回大学で受講し、主にスピーキングとライティングを強化していました。また、課外活動で中国語会話サークルに属してたため、そちらでもディスカッションやディベートの練習をしていました。検定としては大学2年生の時に新HSK5級を取っており、帰国後に6級を取得しました。また、英語の授業もあるということでTOEFL iBT 115点を取得しました。台湾大学の方から特に条件として語学の点数を求められたわけではありませんが、現地での授業内容を理解するためにも語学力をできるだけ渡航前に伸ばしておきたかったです。

 

留学から得た大きい収穫は何ですか?どのような効果がありましたか?

私が台湾大学に行った理由は①現地の学生との交流をすることと、②台湾の独自性について知ることが挙げられます。①については、本当に優秀な学生に囲まれたことによって刺激を受けただけでなく、「台湾と日本」という国の違いを超えた、個人としての友情を育むことができたと思います。「相手が台湾人だから仲良くする」を超えて、「一個人としての相手が好きで、お互いを支え合うことができる」関係性を築けたのは大きな財産となったと思います。②については、やはり現地に住むことによって見えてくるものは多かったです。観光客の立場ではわからないような魅力や、現地の人の考え方が生活習慣や日常生活からにじみ出てきていることを体感できたことは、自身の視野の拡大にもつながったのではないかと思います。また、留学生、つまり現地からすると「外国人」の立場にあったため、自分自身の感性や個性を問いただしたくなる場面も多かったです。台湾での異文化体験を通じて、日本に戻ってからも自分とは異質な人やモノを受け入れる姿勢がより身に着いたと思います。国内外問わず、「異」に対して寛容でいられるようになりたいです。

 

中学生、高校生へおすすめする英語学習法を教えてください。

いわゆる「教科書英語」や「文法」からは一旦離れ、「英語で英語を学ぶ」ことを意識して学習に取り組むのも一つの勉強法だと思います。例えば、文の構造や文法は無視して英語の本を読んだり(わからない単語を推測する力が身に着きます)、DVDを英語の音声・字幕で見たり、英語を英語で教える環境(海外やそのようなサービスを提供している語学学校等)に身を置くなどが挙げられます。私自身はこのような形で幼少期から英語に触れていましたが「英語を日本語で学ぶ」のとはまた異なる、よりネイティブに近い視点を得られると感じていました。

 

戸苅聡美