インタビューブログ『農業で「根」のアイデンティティを築いていく 〜「うちで農園」と園芸福祉〜第5章』 うちで農園農園長 小勝正太郎さん

インタビューブログ

農業で「根」のアイデンティティを築いていく
〜「うちで農園」と園芸福祉 〜

うちで農園 農園長 小勝正太郎さん


リンガハウス教育研究所の近くにある農園、「うちで農園」。

この農園は「援農ボランティア」という形で、心の調子を崩されている人々が緑ある環境の中で体を動かせる機会を提供しています。
今回は、「うちで農園」の農園長で、東京外国語大学にゆかりのある、小勝正太郎(おがつしょうたろう)さんにお話を伺いました。(全8回)

第5回 早稲田大学での学び・児童福祉

大学のゼミでは地方自治、児童福祉について知識を深めていきます。今回は、小勝さんは早稲田大学で具体的にどのようなことを学び、それがどのように農業に繋がっていったのかについて、伺います。

早稲田大学での学びについても伺いたいと思います。地方自治を学ぶゼミに入り勉強されていたとのことですが、具体的にどのようなことを学ばれていたのか、教えてください。

小勝さん:「はい。私は地方自治ゼミで主に児童福祉について学んでいました。地方自治は福祉と直結しているものですから、初めからこのゼミに入って学ぼうと決めていました。その中でも発達心理学に関心を持っており、育児政策の観点から子どもの自尊心を守ることについて研究をしていました。若者の幸福度が下がってしまう原因の一つとして家庭の事情、家庭の不安定さによって、子どもが他の子と同じスタートラインに立てない状況に置かれ、自己肯定感が低くなってしまっていることが挙げられます。子どもたちの自尊心・幸福度を高めるためにはどのような育児政策、家族への支援が必要であるのかを学んでいました。」

早稲田大学に入学後も熱心に勉学に励まれていたかと思いますが、ではなぜ児童福祉の道に進まず、農業の道に進もうと決めたのですか?

小勝さん:「そうですね…正直、迷いました。大学院へ進学し、このまま児童福祉について学び続けることも視野に入れていました。私が農業の道に進もうと決心したのは、自分にしかできないことができると考えたからです。東京は農業従事者が少なくその中の若者の割合も低く、新たに就農するのは非常に難しいのが現実です。しかし私の場合、実家が農地を持っていたため、それができる環境にあったのです。在学中に農業と福祉が密接に関わっているオランダの都市農業に興味を持っていたため、これしかないと思いました。実際、農業の道に進んで間違いはなかったと感じています。」

児童福祉の道には進まず、自分にしかできない農業の道へ進もうと決心した小勝さん。次回は、農業の世界へ飛び込んだ後のお話について伺います。

*冒頭の写真は、西武多摩川線をバックに、農園での小勝さんご夫妻。

 

うちで農園

公式HP: 
https://uchidefarm.com/

公式Instagram: 
https://www.instagram.com/uchidefarm/

農園・直売所:東京都府中市紅葉丘3-49
アクセス:
西武多摩川線 多磨駅より徒歩10分

西武多摩川線 白糸台駅より徒歩12分
京王線 武蔵野台駅より徒歩15分

うちで農園さんのトマトは、以下の店舗と直売所でお買い求めいただけます。
マインズショップ多磨店(定期販売)
府中特産品直売所(定期販売)

コープみらい寿町店(不定期販売)
ライフ東府中店(不定期販売)
うちで農園前自動販売機

 

インタビューブログ『農業で「根」のアイデンティティを築いていく 〜「うちで農園」と園芸福祉』全8回